漫画「未来異変」は紫良河みあび先生が描く【神の力】を得た人間ドラマ的オムニバスストーリー。各エピソード毎に主要となる人物が変わっていき、対象者に謎のアプリ「未来異変」がインストール。
このアプリを進行していくと特殊な能力を使えるようになっていく。能力の所持数に上限はなく新しい能力は何かしらの対価を支払うことで取得することが可能となっている。
そんな特殊な力を得た人間達がどのように行動をしていくのか。
アプリの運営事務局があり、そこから問い合わせ担当である静といった人物が登場するのだが彼いわく神となる人材を探しているとの事。人を意のままに操れるような能力を持った人間の中から【神】のような存在は現れるのか…!?
欲望渦巻く人間ドラマが繰り広げられていきます。
この漫画は以下から試し読みすることが可能です。
未来異変っってどんな漫画?
この漫画は特定の主人公といった者がいなくオムニバス形式で紡がれる人間ドラマストーリーを主体とした作品。第1巻では和久井秋八(わくいあきや)、浦原紀陸(うらはらきりく)といった二人のエピソードが収録されています。
とは言っても1巻の内容はほぼ和久井秋八がメイン。2巻の内容を示唆する形で終盤に浦原紀陸が登場してきます。
この漫画は突如、対象者にインストールされる謎アプリ「未来異変」によって特別な力を手に入れた人間が理想の環境を構築しようと奔走する物語。
最初は一つの能力しか受け取れないが対価を支払うことで上限なく他の能力も取得することができます。ちなみに対価はアプリ側で勝手に判断して奪い取る形。また取得できる能力も自分で決定できるわけではなく、ソシャゲのようにランダムで決定されていきます。
未来異変 微ネタバレ
不登校の陰キャラがスクールカースト頂点へ!
1巻のメインキャラとも言うべき人物は男子高校生である和久井秋八。
不登校で陰キャラ気質の彼のスマートフォンに未来異変がインストール。最初は水を自在に操る力を手に入れた秋八。半信半疑で水に対して念じてみると見事に自分の思うがままに水を操れることで未来異変アプリで取得できる能力に溺れていきます。
彼は記憶を対価に複数の能力を取得。
その勢いでクラスメイトを操り、不登校の陰キャラからスクールカースト頂点の座を奪い取っていきます。完全に神の力に溺れてしまった秋八は気に食わない人間が入れば、力を利用して排除。
そんな中、彼女的な存在でもあった羽田美雪を巻き込んだ交通事故を引き起こしてしまいます。
事故によって美雪を失ってしまった秋八は彼女を蘇らせようと必死で人間を蘇らすような能力を得ようと未来異変の能力ガチャを回し続けます。
壊れかけの秋八の前に運営事務局の静が登場して秋八は「神」に相応しくない人間と認定してスマートフォンを没収して能力も剥奪。さらに秋八が排除した人間や過程なども全てリセットさせて元通りに。秋八以外は…。
秋八は能力ガチャを回すため、対価を支払いすぎており、運営事務局の静とアプリ以外の記憶がまったくない状態に…。そして廃人状態となり、静からも見放されていきます。
恋人を殺された男に未来異変がインストール…!?
1巻の終盤から第2エピソードへ突入。ハイライトされるのは恋人を亡くして引きずっている浦原紀陸(うらはらきりく)といった社会人。
仕事帰りにフードを被った怪しい男と衝突。
男は衝突の際、日記帳を落とす。
それを拾う紀陸だったが持ち主と思われる人物の名前を見て絶句…「柚原みかん」…それは紀陸が亡くした恋人の名前であったのだ。
さらに日記帳から一枚の用紙が出てくる。
そこには柚原みかんは殺されたといった他殺が示唆されており、犯人は写真の中にいるといった添え書きも記されていた。
恐る恐る日記帳の中を見て写真を確認する紀陸。写真は学生時代に仲の良かった人物達との集合写真。この中に恋人を殺した犯人が居ることを知った紀陸のスマートフォンに突如、未来異変がインストール。
ここで1巻は幕引き。
恐らく2巻は紀陸をメインとして人間ドラマが繰り広げられていくと思われます。
漫画「未来異変」感想・書評
- 力を手に入れた人間の抉るヒューマンドラマ
- オムニバス形式なのでストーリーが毎度新鮮
- 不気味な運営事務局の動向や秘めたる謎も魅力
異能力を駆使する事になりファンタジーチックな部分はありますが、根底はヒューマンドラマを基調としており、力を得た人間の本心などが曝け出されていきます。
またオムニバス形式で紡がれる物語なのでハイライトされる人物によって環境や状況が一変して、物語に飽きが来ない作りになっています。あとは不気味な運営事務局が何故、このようなアプリを配っているのか…真の目的や組織の謎等も個人的には知り得たい魅力的な部分です。
- 1巻だけだと今後の展開予想が難しい
基本的には謎アプリ「未来異変」をベースにオムニバス形式で人間ドラマが描かれていく内容だと思いますが、最終的に神に選ばれる人材は発掘できるのか…結末はどういった展開なのか予想が難しい内容となっています。
ひたすらオムニバス形式の人間ドラマなら3巻程度のボリュームで飽きてしまうかも…。運営事務職を巻き込む事件や裏設定などあると面白くなりそうな印象。
個人的には異ノーマルな人間ドラマ物は好きなのですが、この類は読む人を選ぶ漫画だと感じています。ひたすらオムニバス形式の人間ドラマが収録されていくのか…それとも起爆剤となる事件を巻き込みつつ、新たな展開を呼ぶのか…1巻だけでは判断できない部分が多いので気になった人はまず試し読みで感触を確かめてみると良いと思います。
以下から試し読みも可能なので是非☆彡
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